路地裏シネマ

映画の感想、評価

【感想】ジョーカーゲーム【評価】 40点

ババ抜きを題材にしたデスゲーム映画。
クラス全員でババ抜きをして、ジョーカーを持っていた一人が敗北者になる。
デスゲームといっても、脱出したりサボったりしない限りは死なない。更生施設に送られるだけ、というデスゲームの中ではかなり優しい世界観。




デスゲームに何を求めるかで評価は変わるだろう。ライアーゲーム嘘喰いのような知恵と知恵のぶつかり合いみたいなものを求めている人には、今作「ジョーカーゲーム」は向かない。まあ、騙し合いはないことはないのだが……。たとえば高級レストランに行って、スナック菓子みたいなのが出てきたら、どう思うだろうか? 安心してほしい、ジョーカーゲームはスナック菓子である。
ババ抜きであるがゆえに、手札の読み合いはない。気づいたらカードが減って、気づいたら脇役があがっている。あとは「右がジョーカーだよ」といった心理戦以前の心理戦だ。

かといって「人がたくさん死ぬところが見たい」という需要にも答えることができない。なぜなら先述した通り、ゲームでは死なないからである。ゲーム不参加での死亡も「棒状のようなもので殴られまくっての死亡」というまるで○○の罰ゲームを思わせるかのような殺し方である。健全な男の子も「銃を使え、銃を」と叫ばずにはいられないだろう。

では「ジョーカーゲーム」をどう楽しむか。暇つぶし程度の鑑賞が一番いいと思う。本当に暇つぶしにはなる。「おもしろい映画はないか?」と聞かれたらジョーカーゲームを勧めることはないが、「ジョーカーゲームはおもしろいか?」と聞かれたら、頷く可能性が少しはある。
個人的には古舘寛治演じる「滝沢先生」がいい味を出していてよかった。静かな狂い方というのだろうか。存在感、表情、声、どれを取っても、記憶に残る。まるで何事もないかのようにデスゲームを進めていく、淡々とした演技が素晴らしい。

主人公は誰がジョーカーを持っているか、ほぼ一発でわかるという驚異的な観察力を持っていることも忘れてはならないだろう。ほぼチートである。そのため、誰がジョーカーを持っているかというドキドキ感に苦しまずに済む。

特殊ルールとしては、カードを誰かに委託できるというものがあるのだが(委託した人物が敗北したら、自分も敗北になる)、ただ画面をすっきりさせたいだけだろう。あとは敗北を重くするためか。まあ、ババ抜きの戦術性がこれっぽっちも増さないから、意味があるとは思わない。あと、エンドは無茶だと思う。