路地裏シネマ

映画の感想、評価

【感想】ザ・ボーイ ~人形少年の館~【評価】78点

あらすじ

暴力を振るう元カレから逃げてきたグレタ。あるお屋敷の老夫婦から依頼されて、子守をすることになった。
しかし実際に会ってみると、ブラームスという男の子の人形だった。冗談と思うグレタだが、老夫婦は我が子のようにブラームスを扱っている。
老婦人は旅立つまえに10のルールの紙をグレタに渡す。
旅立ってしまうと「気味が悪いんだよ」と人形を放置。お屋敷で自由に暮らすグレタだったが、次第に異変が起こるようになっていく。

感想

単刀直入によくできた映画だと思う。細かいところを追っていけば「?」となるシーンもなくはないのだけど、ホラー映画でありがちな尻切りトンボになってなくてよかった。

人形物のホラーとしては有名なのは「チャイルド・プレイ」だろう。その主役でもあるチャッキーは、観客にもわかるように動く。人形がハサミを持って殺しにかかったら、それはもう怖い。

それに比べて「ザ・ボーイ」のブラームスは、動いていることが明確に観客に提示させない。
さっきまでリビングにいたはずなのにいつの間にかベッドに座って、グレタを見つめている。
人形の怖さといえば海外よりむしろ日本の方が馴染みがあるのではないだろうか。
市松人形とか存在しているだけで恐怖の対象になる。

つまり「見える恐怖」と「見えない恐怖」があるとしたら、本作は後者。
「パラノーマルアクティビティ」系の方が怖い、と思う人にオススメの映画。
しかし「見えない恐怖」だけを追い詰めているわけではなく、後半になると「見えない恐怖」に変化する仕掛けがある。
評価自体はわかれるだろうけど、ホラーミステリー好きの僕にとってはとてもよかった。カメラワークと伏線を見事に回収している。

小説家でいえば綾辻行人や三津田信三好きにオススメできる映画。ホラー×ミステリー映画はなかなかないので貴重である。

ネタバレ込みの感想

この映画は一応のどんでん返しもあるので、ネタバレ込みの感想もしておこう。
リアリティを追い求める人間にとって、一番「?」なのはブラームスの腕力だろうか。なぜそこまで力があるのかと不思議に思うだろう。
これたぶん、へろへろだと面白くないからにすぎない。後半の展開がグレタサイドの圧勝になってしまう。おもしろければ多少のリアリティやら矛盾を度外視するのがクリエイターっていう生き物。根が批評家な人はこういうところがちゃんとしてないと駄目だと思うタイプ。
僕はおもしろければ良しタイプだから、筋トレしてたんじゃない?と思っている。
老婦人は知っていたのか?問題もある。冷蔵庫とかあるから知っていて協力していたのではないかと思う。
マルコムがブラームスorマルコムがブラームスの正体を知っていた、でもおもしろくなっていた気がするな。