路地裏シネマ

映画の感想、評価

映画「ヒューマン・レース」感想 61点

ヒューマン・レース [DVD]

ヒューマン・レース [DVD]

あらすじ

いきなり謎の白い光に包まれた80人。
意識が戻ると、そこは家や刑務所のある謎の競技場だった。
走り続けて2週遅れになれば死ぬ。
草を踏めば死ぬ。
レースを拒めば死ぬ。
最後の一人になるまで走り続けるデスレースが始まる。

感想

特殊なルールのデスゲーム

理不尽に走らされるところが、デスゲームの中ではわりとレアでおもしろい。似たものでは、スティーブン・キングの小説「死のロング・ウォーク」がある。
「死のロング・ウォーク」でも最後の一人になるまで走らされるという設定なので、わりと似てるのだが、小説の方はリアリティあるのに対して、映画「ヒューマン・レース」はファンタジー色が強い。
オマージュなのは間違いないだろう。

「草を踏むと死ぬ」などの独特なルール

個人的におもしろいと思ったのは「草を踏むと死ぬ」というルール。
旧約聖書のイザヤ書のなかには「民は草だ」という一節があるのだが、それをモチーフにしたのかと思った。
「家は安全」「刑務所は安全」というのも、ゲームとしてはまったく役に立たないルールなのだが、現実と照らし合わすとおもしろい。教会もあるのだが、そこは安全じゃないのもおもしろかった。

登場人物が個性的

デスゲームでおなじみの登場人物は登場するものの、聴覚障害のペアや、戦争体験で片足日を失った男など、あんまり見かけないキャラもいるのが良い。
老人から胎児。善者から悪物。80人が、人類の縮図のようになっているのもおもしろかった。
数人の登場人物にスポットを当てるのも、散漫にならなくていい。
ただ、イラッとくる登場人物も多かった。

ストーリー自体は普通

デスゲームの映画自体が、基本的に低予算のつまらない出来になっていることを考えると、同カテゴリーのなかでは優秀だと思う。
理不尽な状況であるゆえに観客に展開を予測させないことと、状況設定がわりと禁じ手でもあるため、そこまで状況に対する不満がない。
ただ、序盤は正直つまらなかった。序盤にある展開の裏切り(あの女性)は予測できる上に、長いから微妙。
映画という広いくくりだと、わりと不満は残る作品かもしれない。
最後のオチは賛否両論だろう。そこまで描かずに、終わらせる選択肢もあったんじゃないかと思う。