路地裏シネマ

映画の感想、評価

映画「ATM」感想 ATMに閉じ込められちゃった 9点

ATM [DVD]

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あらすじ

金融会社で働く主人公デイヴィッドは、同僚のエミリーに好意を抱いていた。彼女が会社を去るクリスマスパーティーの日、デイヴィッドは思いっきってエミリーに声をかけることに……。
上手くいってエミリーを送っていくことになったデイヴィッド。同僚のコーリーにも頼まれて渋々彼も送ることに。
道中コーリーはATMに寄りたいと言い出す。ATMでお金をおろした三人は、外へ出ようとするのだが……。
外にはフードを被った謎の男が、立ち止まったままじっと三人を見つめていた。

感想

ATMから出られないソリッドシチュエーションスリラー

映画では、広い空き地のなかに小さなATMがぽつりとあるイメージ。
ATMに閉じこめられるという設定は珍しいなとは思う。とはいえATMに閉じこめられても、そこまで怖くないというのが本音。
一応、クリスマスシーズンのため寒さを強調しているのだが、それなら雪山で閉じ込められた方がまだ絶望感がある。
ソリッドシチュエーションスリラーとしては「ATM」は設定ミス。興味は引くが、怖くはないというところか。

しかも「ATMから出られない」と書いたものの厳密にはそうではない。
殺人犯が一人外でうろうろしているだけである。3人もいるのだからいっせいに襲いかかればなんとかなりそうだなと思ってしまう。

登場人物たちの無能さ

同僚のコーリーがなかなかイラッと来る。
最初はデイヴィッドに「彼女を誘えよ」という良いキャラと見せかけて、二人の恋路を自分本位に邪魔する。つまらないジョークが受けないことに拗ねる。自分が悪いのに他人のせいにする。お金をケチる。
ここまで嫌なやつだと、とてもじゃないけど感情移入できない。
「助かってほしい」と思うからハラハラするのであって、死んでもいいと思われたら駄目じゃないだろうか。
主人公デイヴィッドも仕方ないとはいえ、ヒロインを突き飛ばすのはどうなのかと。しかも飛ばしすぎじゃないかと。あれだけ飛ばされて無傷なのに、エミリーの最後が○○っていうのは説得力ない。

ストーリーに無理矢理感が強い

ATMに行くまでの流れがぶっちゃけいらない。同僚のコーリーが、エミリーのことが好きならまだいい。3人の関係性が映画ではまったく活かされない。これならまだ深夜に偶然3人がATMに立ち寄った方が、おもしろいストーリーが作れたんじゃないだろうか。
3人とも携帯を持っていかない+車の鍵が壊れててかからない、というのは無理矢理感強すぎる。せめて後半は犯人が車の窓ガラスを割ればいいだけの話だというのに……。

ソリッドシチュエーションスリラーものではあんまりオススメできない。最後のオチに対する僕の反応は「無」でした。