路地裏シネマ

映画の感想、評価

映画「+1[プラスワン]」感想 ドッペルゲンガー×繰り返し 57点

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あらすじ

大学生のデビッドは、他の女性とキスしているところを恋人ジルに見られてしまう。ジルに別れを切りだされるデビッド。関係の修復を願うデビッドだったが、彼女にラインをブロックされてしまう。
友人にホームパーティーに誘われて参加したデビッドは、その会場でジルの姿を発見する。が、彼女は見知らぬ男を連れていた。
「もう一度チャンスをくれ」とジルに言うデビッド。
が、異変はすぐそばまで近づいていた。
唐突な停電が、楽しいホームパーティーを異常空間にする。

感想

ドッペルゲンガー×繰り返しという良設定

ホームパーティーに出ている人間が全員そっくり分身してしまう。しかも15分前の自分たちの姿で……という設定はわくわくする。
しかも気づいているのは主人公とその周囲だけという状況。
ホームパーティーという舞台を選んだのは、良いセンスだと思う。

分身は停電ごとに現れ、15分前、10分前、5分前……と近づいてくる。その時間のずれが同時になったときどうなるかという、展開の引きもある。
ただおもしろさのスタートダッシュが遅い。
事態が始まるのが全体の3分の1である30分後。
それまでのホームパーティーシーンは、決しておもしろいとは言えない。いや、ある意味おもしろいのだが、ストーリーとしては退屈だ。

他人の家でハチャメチャにやるホームパーティー

全体を通して流れるホームパーティーのシーン。これが他人の家であるのにめちゃくちゃすぎる。
テニスボールに火をつけて、室内でテニスをする。
冗談ではなく、テニスボールに火をつけて、室内でテニスをするのだ。
そして炎に包まれたテニスボールは、カーテンを燃やしてしまう。
スプリンクラーが作動して「イエー(*´∀`)」となるパーティーピーポーたち。
さりげなくDJがそれを予測して傘を差すシーンが、意味なくかっこいいw

アメリカのパーティーは怖すぎる。よかった日本人で。

主人公デビッドの選択(ここからネタバレ)

デビッドは、恋人ジルと関係を修復しようとするが、失敗してしまう。打ちひしがれるデビッドだったが、そんなときに分身現象が起こる。
デビッドは一度目の失敗を活かして、二人目のジルに対して気持ち悪いほど完璧な謝り方をする。
二人目のジルは、デビッドを許してくれ、関係は修復するのだ。しかし本物のジルは彼を嫌ったまま。
デビッドは映画のなかで、本物のジルを殺すことを決意する。
彼は自分を嫌う本物より、自分を好きな偽物を選ぶのだ。

まとめ

分身したものがそもそも偽物なのか、どっちが本物なのか、という哲学っぽい考えをさせる映画。
おもしろさのベクトルがエンタメっぽくあってエンタメぽくないところが、やや特殊かなと思った。
ただB級映画であるのは間違いない。