路地裏シネマ

映画の感想、評価

映画「モダン・タイムス」感想 74点

モダン・タイムス [DVD]

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あらすじ

製鉄工場で働くチャーリーはスパナでねじを回し続ける仕事をしていた。ある日、ベストコンベアーに巻き込まれる事故が原因で、気が狂ってしまう。
精神病院に送られたチャーリー。退院の日、トラックから落ちた赤旗を返そうと追いかけようとするのだが、デモ隊のリーダーだと思われて逮捕されてしまう。
シャバに出たチャーリーは、パンを盗もうとする浮浪少女に出会い、二人は交流を深めていく。

感想

機械に操られる人間

映画の序盤、チャーリーはベルトコンベアーでひたすらネジを回す仕事についている。少しでも休むとベストコンベアー進んでしまうため、休むこともままならない。監視されているから休憩さえ不自由だ。

人間が楽になるために作られた機械が、むしろ人間を追い詰めている。
チャーリーは自動給食マシーンの実験台になる。
人間が何もしなくても勝手に食べさせてくれる機械なのだが、誤作動を起こしてめちゃくちゃになってしまう。

機械のおもしろいところはそこに悪意がないことだと思う。人間の都合を無視して、プログラミングされた行動をする。
そのせいで、時々人間の方が振り回されることになるのだ。

チャーリーの工場シーンで思い出したのは、リズム天国というゲームだった。
機械は一定の繰り返しであるため、リズム的である。というよりは人間をリズム的にすると書いた方が正しいのかもしれない。

チャーリーの仕事

チャーリーは機械に気を狂わされて、工場から離れる。今度はちょっとした行き違いから刑務所にいれられる。
チャーリーは刑務所のなかの活躍もあって、すぐに出所する。

その後、造船所の仕事につくが上手くいかない。造船所の仕事は工場と比べると、アナログ的なものだ。
チャーリーは再び刑務所に入ることを決める。

彼の発想はとても合理的だと思う。

浮浪少女と出会ったあと、彼はデパートの警備員を務める。それも家の代わりにするためだ。
しかし、デパートの警備員は上手くいかない。恐らくデパートの警備員がアナログ的な仕事だからだと思われる。

チャーリーは近代的な人間だろう。

モダン・タイムスの笑い

80年以上前の作品だが、けっして笑いは錆びついてない。言葉をあんまり使わないからこそ時代を問わず楽しめるのだろう。
すれ違いから悪者になったり、すれ違いから英雄になったり。不条理な部分がおもしろい。
個人的には「ティティナ」のシーンで袖をすっと飛ばすところが好きだ。