路地裏シネマ

映画の感想、評価

映画「紳士は金髪がお好き」感想 64点

紳士は金髪がお好き [DVD]

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あらすじ

ショー・ガールのローレライは、パリで挙式をするために親友ドロシーとともに豪華客船に乗っていた。ローレライはお金持ちに目がなく、ビークマンという資産家の老人に接近する。また、友人ドロシーは、マローンというハンサムな青年と仲良くなるのだが、彼には秘密があり……。

感想

ローレライはお金持ちがお好き

ローレライ(マリリン・モンロー)は、お金持ちと宝石に目がない金髪の美人。それに対して友人ドロシーはお金より男の質をとる黒髪の美人。

てっきり「お金」vs「愛」の話かなと思いきや、二人の仲は一度も壊れることなく親友として協調していく。

「男は金」とはっきり言い切っているのに、ローレライには嫌味がまったくない。恐らく彼女の行動原理がはっきりしているせいだろう。

この映画を観て思い出すのは、オードリー・ヘップバーン主演の「ティファニーで朝食を」だった。
あらゆる意味でこの2本は対極にあるだろうと思わせる。

ここから「ティファニーで朝食を」のネタバレも含むので注意。

「ティファニーで朝食を」の主人公ホリーも、またお金持ちに目がない女性だった。しかし最終的にはお金より愛を選ぶ。
「紳士は金髪がお好き」の主人公ローレライは、最後まで「お金持ち好き」を突き通す。

オードリー・ヘップバーンが「愛」で、マリリン・モンローが「お金」なのが、面白いなと思ってしまった。
役がもし逆だったら、映画のストーリーも変わっていたのではないだろうか。

それにしてもローレライが終盤で言うセリフには感心してしまう。「お金持ちの男は美人と同じなの」と言いながら、自分がお金を愛する理由を挙げていく。
彼女がバカではなく賢い女性であることがわかる名シーンだろう。

「紳士は金髪がお好き」には主人公ローレライの成長がないのだが、ローレライを愚かな女性だと思わしておいて、実はちゃんとしている女性だった、という観客を安心させる騙しはある。

ストーリーはやや退屈

ローレライのキャラ付けが確立しているため、葛藤や選択という要素がない。そういった退屈な部分を、ミュージカルシーンでごまかしているという感じだろうか。

ミュージカルの規模としては、他の名作に劣るような気がする。「雨に唄えば」や「巴里のアメリカ人」を観た後だと、少ししょぼく感じてしまう。

ただ耳に残る楽曲はとてもいい。「ダイアモンドは女の親友」もいいが、冒頭の「リトルロック」も好き。