路地裏シネマ

映画の感想、評価

映画「第三の男」感想 70点

第三の男 オーソン・ウェルズ ジョセフ・コットン CID-5009 [DVD]

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フィルム・ノワールの傑作でもある「第三の男」ってどんな話なの?

主人公はホリーという小説家。友達のハリーくんから呼ばれたはいいものの、なんてこったい、事故死していた。しかも、警察はハリーくんのことを悪いやつだと言っている。「は、マジありえなくね。ハリー超いいやつなんすけど。てか、殺されたんじゃね?」
そう思ったホリーは独自調査を開始。ハリーの恋人といちゃつきつつ、真相を追う主人公だったが……驚愕の事実が明らかに。

こんな感じです。ホリーやらハリーやら登場人物がややこしいのはさておき、サスペンスが好きなら観て欲しい一本。

極限すれば主人公ホリーがかっこいいんですよね。危ない目に会いつつも「友人の死」の無念を晴らそうとするホリー。
中盤からは一転して、ホリーの覚悟が試されるんですよね。
言葉では語らない、でもかっこいいというのがあって、ラストはまさにそれですね。

「第三の男」には、そうきたか、という展開があるんですよ。当時はさておいて、いま見たら衝撃度はそこまでじゃない。
ただ、衝撃云々より、そこからの展開が凄くいい。

是非、この犯罪映画に酔いしれてみてください。ここからはネタバレあり感想に行きます。

ネタバレあり感想

墓場で始まり墓場で終わる映画なんですよね。
ホリーは、ハリーと本当に決別することになる。ハリーの弔い合戦のつもりが、自分の手で殺めないといけなくなってしまった。
肝心のシーンが映っていないため自決の可能性もありますが、ぼくはホリーが手を下したという方が映画として綺麗だと思います。
親友を裁くことにホリーは悩むわけです。で、そこにハリーの恋人であるアンナも関わってくる。
アンナはハリーに惚れているけど、ハリーは捨て駒だと思っている。ホリーはアンナに惚れているけど、親友を殺さないといけない。

もし、ハリーが本当に死んでいたのなら、ホリーとアンナは恋人同士になれた可能性もある。
しかし実際は親友も愛する人も失ってしまった。
墓場から歩いてくるアンナを待つホリー。でも、アンナはそのまま素通りしてしまう。
映画はここで終わるわけです。

映画を観ている方としては「ホリーは正しいことをした」と思うわけです。でも肝心のホリーはまったく救われていない。
正義とはなんだろう、と思わざるを得ないですね。