映画「カイロの紫のバラ」(1985)映画からスターが出てくる 70点

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カイロの紫のバラ

映画のスクリーンからスターが飛び出してきたらどう思いますか。
しかもそのイケメンが「君に惚れてしまった」というわけですからとてもロマンがありますね。

「カイロの紫のバラ」はそういう映画です。なかなか設定がユニークですね。
しかもその映画の本人も出てきて、主人公の女性を取り合うんです。
同じ顔の男との三角関係。
普通のラブコメとひと味違って、なかなかおもしろいです。

あらすじ

ダメ男を夫に持つセシリアは、映画館で映画を観ることで現実逃避をしていた。とくにセシリアがお気に入りだったのは「カイロの紫色のバラ」という映画で、その登場人物であるトムのことが好きだった。
五回目を鑑賞しているとき、急にトムが観客の方を向く。「君、何回も観ているよね」とセシリアに話しかけるトム。
トムはスクリーンから飛び出し、セシリアの手を引いて劇場から逃げていく。

ファンタジー色が強いと思われるかもしれないんですが、これほど現実的な映画もないんです。
現実逃避する人間に「現実逃避をするな」と訴えかけるような映画です。

登場人物がいなくなったあとのスクリーンでの混乱っぷりも楽しいですね。普通におもしろい映画だと思うので是非。

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ネタバレあり感想

最後、セシリアは、トムを選ぶか、トムを演じたギルを選ぶか、選択をせまられるんですよね。
そこでセシリアはギルを選ぶんですが、そのときのセリフが「ん?」と思います。
「夢には惹かれても現実を選ぶしかない」

いやいや、ギルも充分現実離れしてないか。
で、ここでギルとセシリアが仲睦まじく終わっていったら、そこまでこの映画はすごくないんですが、ラストでギルはセシリアは置いていくんですよね。
映画では語られていないんですが、「トムをスクリーンに戻すために利用していた」ということがわかる。
ここも、わざわざ言葉で説明しないところも素晴らしい。

セシリアは夫から逃げてきたわけです。完璧に困った状況なのにも関わらず、ハリウッドまでギルを追いかけるわけでも、泣くわけでもなく、映画館で映画を観るんですよね。

ここまでの一連の流れが本当にすごい。
「夢には惹かれても現実を選ぶしかない」セシリアは、夢を追いかけなかったけど「現実逃避をする」ラストで終わる。

セシリアはまったく変わってないんですよね。現実を改善しようとしないところが皮肉だなと思いました。

最初はなんでセシリアみたいな美人がこんなダメな夫と結婚したのだろうか、と思うんですが、最後まで観るとセシリアもちょっとダメだなっと思ってしまう。

ファンタジー感溢れる設定なのに、めちゃくちゃ現実的な映画でしたね。
映画に逃げたトムは、最終的に映画に立ち向かうことにしたけど、セシリアは映画に逃げた。

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