映画「黒い家」感想

黒い家

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まだ観ていない人へ(ネタバレなし感想)

見所「人間の恐怖」

もう、ひたすら怖いんじゃ。

ここまで一人の人間を怖くかけるっていうのが素晴らしい。

子どものときに観たらトラウマになるレベルの怖さ。

この映画で描かれているのは「理外の怖さ」。

「理解できないという恐怖」が主体にあるため、ゾンビやお化けといった見た目が怖い系が好きな人には向かないんじゃないだろうか。

どことなくシュールな雰囲気もあるため、冷静に映画を観る人には向かないんじゃなかと思う。

制作情報

製作年:1999年
製作国:日本
監督 :森田芳光
出演 :内野聖陽、西村雅彦、大竹しのぶ……etc

 

原作はこちら

黒い家 (角川ホラー文庫)
貴志 祐介
角川書店
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あらすじ

生命保険会社「昭和生命」で働いている主人公、若槻慎二のもとにある奇妙な電話がかかる。

それは「自殺しても保険金はおりるのか」というもので、慎二は状況にもよると説明する。

その電話のしばらくあと、保険加入者である菰田重徳から呼び出された慎二は、家を訪れるのだが……。

ふすまの向こうで重徳の息子が、首を吊っている状態で死んでいるのを発見してしまう。

 

自殺ではなく、重徳の仕業だと思う慎二は、彼の過去を探ってみるのだが……。

評価 おもしろい?つまらない?

 

おもしろい点

登場人物 ○

ストーリー ○

怖さ ○

西村雅彦も大竹しのぶも怖い。

一般人みたいな面をしている分、挙動のおかしさが映えている。

ストーリーもひねりがあっていいんじゃないかなと思う。

とくに後半は一気に盛り上がっていくので、そういう意味で安心して見れる。

個人的には主人公が線香花火を両手に持ちながら謎のダンスをするという謎のシーンが好きだった。

つまらない点

慎二と恋人の関係だとか、重徳って結局何だったんだとか、色々と描かれていないシーンが多い。

あと、慎二を演じた内野聖陽の演技が、ちょっとビビりすぎじゃないかなと思ってしまった。

総合評価 78点

個人的にはなかなか怖かった。

ホラーなのにボウリングを使ったり、変にエロティックな部分があったり、どこか文学的な要素が強くて、そこら辺も好みだった。

映画自体が若干狂っているので、本質的な恐怖がある。

あえて作り物っぽさをなくしているんじゃないかな。

ネタバレあり感想

ここからはネタバレありになります。鑑賞後にどうぞ。

考察「ボウリングの意味」

菰田幸子がボウリングにはまっているのは、夢の「穴」がかかってくる。

ボウリングのボールにも3つ穴があり、ピンが並ぶ向こうにも穴がある。

イメージの重なり具合でボウリングを使っているのだと思う。

ボウリング自体に怖い要素は一つもなくて、まったくもって日常的なものなのに恐怖の象徴として使われているから怖いんじゃないだろうか。

ただのボウリングのボールに「怖さ」が付加されることで、理外のものになる。

たとえば鉛筆が凶器として使われたら、もう鉛筆のことを安全なものだと見られなくなるだろう。

そういうことを象徴しているのがラストシーンなんじゃないかな。

日常的だった空間から、徐々にセーフティゾーンを奪っていっているんだよな。

主人公慎二は、家も仕事場も恋人も荒らされてしまう。もはや安全な場所なんてないっていう感じだ。

日常自体が恐怖になってしまえば、それはもう一番怖いんじゃないかな。

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