映画「天使のくれた時間」感想 75点

天使のくれた時間 (字幕版)

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あらすじ

金融会社の社長であるジャック・キャンベルは、ニューヨークの高級マンションに住む独身者である。ジャックは、クリスマス・イブの夜に不思議な黒人の若者と出会う。見るからに働いていなさそうなその若者に対し「働いたほうがいい」とアドバイスするジャック。若者は「大変なことになるぞ」と忠告する。
クリスマスの朝、ジャックが目を覚ますと隣には女性がいた。その女性が若いときに恋人だったケイトだと気づき、ジャックは動揺する。目覚めた場所も、高級マンションではなく郊外の一軒家だった。
やがて、ジャックは自分がケイトと結婚し子供までいることを知る。
そこは「ケイトと結婚している」というもう一つの人生を描いた世界だった。

解説

「仕事か、恋人か?」という選択は生きていれば誰もが通る道かもしれない。
ニコラス・ケイジが演じるジャック・キャンベルは、都会の高級マンションに住んで、しかも金融会社の社長という、ある種キャリアのトップというべき人間だ。
こんな主人公に憧れる男性も少なくないだろう。
ただ、ジャックには愛する人がいない。若いときに永遠の愛を誓ったケイトとは、仕事のために「飛行機でロンドンへ行った」ことが原因で別れてしまっている。
そんなジャックが体験することになるのは、「飛行機に乗らなかった」選択をした世界。ケイトと結婚したのはいいが、タイヤ売りのしがないサラリーマンの人生だ。
家族がいて一軒家がある平凡な人生。
ジャックはこんな自分の人生を「情けない」と思うのだが、ケイトや子どもたちと生活していくうちにそれがかけがえのないものになっていく。
ありふれてはいるけど、良い映画だと思う。
天使の存在、クリスマス、もう一つの世界という点で「素晴らしき哉、人生!」に影響を受けているのがわかるだろう。

ネタバレあり感想

ここからネタバレありになります。鑑賞後にどうぞ。

 

ジャックが「もうひとつの人生」の意味に気づくのが遅すぎたり、いつまでも慣れないのは見ていて少しだけイラッとはした。
もう一つ世界だからといってケイトを裏切って浮気をしようとしたり、なかなかの悪である。

後半からはグッと良くなったんじゃないだろうか。とくに最初はジャックのことを「宇宙人」と言っていた娘が、ラスト近くで「おかえり、パパ」と言うシーンはなかなか泣ける。

てっきり「このままケイトと結婚した世界」にとどまるのかと思いきや、天使はそれを許してはくれず。
一度自分が選んだ人生を変えることはできない、という教訓めいた映画である。
本当に大切なものはなにか気づかせるだけ、ということなのだろうね。
ただ、もとの世界のケイトと結婚したケイトは違うし、子供たちの存在も消えてしまったのは悲しいものを感じた。

ラスト、ケイトとお茶をしているジャック。スタッフロールとともにどんどんフェイドバックしていく映像はなかなかおしゃれだった。これからを想像させる終わりもグッド。

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