映画『フォービドゥン/呪縛館』感想 10点

「呪縛館……?」と不審に思ったあなたは正しい。だいたいヒット映画のパロディみたいな邦題がつけられるのは総じてクソである。逆に本家よりおもしろかったら「なんでこんなクソタイトルにしたんだ」と炎上する。まあ、そんなことは滅多にないのだが……。
果たして、この映画もそのクソ映画の例を漏れない。前半は思わせぶりなシーン、後半は淑女のヒステリーを見せつけられるだけのホラー映画だ。怖さはまったくないので、気にしない方がいい。

この映画のはじまりは、郊外の怪しい屋敷に引っ越してくる家族のシーンから始まる。「おいおい何回見せつけられるだよこの手の始まり方は……」と思わざるを得ないのだが、多少はワクワクするのも事実。ホラーといえば呪われた屋敷、過去に起こった悲劇である。
さぞや怖がらせる仕掛けがあるに違いないと無駄に期待値をあげる。王道で来たということは普通にやればそれなりに怖い映画ができるわけで、よほどのことがない限りまったく怖いないなんてことはない。しかし、今回は残念ながら王道なのにクソという逆にすごい映画に仕上がっている。

とはいえ、この映画にも良い点はある。それは屋敷の秘密だ。屋敷には設計図にものっていない隠し部屋がある。その隠し部屋がなんのためにあったのかというと、ここからはネタバレになってしまうのだけど、子どもを隠していたという。障害を持った子どもを恥だとして隠していたという設定。その子どもは隠し部屋のなかで、ひとりぼっちで一生を終えることになる。その設定は妙にリアリティがあり、伝奇的だった。許しがたいことだけど、おそらく昔の日本でもあったのだろう。

褒めるべき点はそこだけ。その設定がある分、ラストも悲しい。

ただ、映画としては本当におもしろくない。退屈なシーンとつまらない夢が続き、主役である母親がおかしくなって暴れまわる、それだけで終わる。伏線をほぼ回収しないで終わる。一応、どんでん返しというか終盤で明かされる真相はあるけど、「ふーん」という感じ。登場人物の過去じゃなくて、心霊現象的なものでひっくり返さないと駄目だろう。
そもそも夢と現実がごっちゃになっているせいで全然話がわからない。あ、いまの夢か。これ現実か。みたいなのをいちいち把握するのがだるい。そういう夢って1回だけだから有効なのではないのか。
そして、後半から主役である母親の理性がぶっ壊れるせいで、誰にも感情移入できないんだよな。

というか幽霊側に怖がらせる気が一切ないとしか思えない。
結局の所、人間が一番怖いというオチなのか。
B級ならB級で笑えるシーンが欲しいです。

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