映画『カムガール』感想 70点 Netflixオリジナル作品

これは評価が真っ二つに分かれそうだな、という作品だと思う。風呂敷の広げ方はおもしろいのに、広げたままで終わる。「○○ってなんなの?」という問いを盛大にスルー。ネットを題材にしたサスペンス映画と思いきや、ホラー映画だったという感じ。なので、これから観る人は要注意
ただ、個人的にはわりとおもしろかった。落ちを投げっぱなのにそこまで不満はないのは、やっぱりちゃんとストーリーがおもしろいからだと思う。あと、アダルト系のライブチャットのランキング上位を目指すという題材もわりと目新しいように思った。

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カムガールの簡単なあらすじ

ライブチャットで配信をしているカムガールであるアリスは、ランキングを上げるために過激なことを繰り返していた。トップ50に入ったアリスだったが、ライバルによって妨害。これに怒ったアリスは、配信者専用のライブハウスで更に過激なことをして視聴者数とチップを集める。再び、トップ50入りを果たしたアリスだったが、その翌日、なぜか自分のアカウントにログインできなくなってしまう。さらに驚くことに自分のアカウントがライブ中になっていた。観るとそこに映っていたのは自分と瓜二つの人間だった。
偽物のアリスはライブを繰り返し、人気もうなぎのぼり。アリスは何とかアカウントを取り戻そうとするのだが……。

ネット上のドッペルゲンガー

アカウントが乗っ取られ、しかも自分の偽者がLIVEをしているという意味のわからなさ。自分ではない自分がネットに広まっていく恐怖というので、なかなかおもしろいと思う。
LINEやTwitterでの乗っ取りは実際によくあるんだけど、乗っ取られたとしても相手にはわからないというのが怖いんだよね。もちろん、すぐに偽物だとバレるというか、バレるからこそそこまで深刻な問題になっていない。
ただ、カムガールのようなライブチャットの場合、瓜二つな偽物が現れたらまず偽物だとは思われない。結果、自分ではない自分が好き勝手やってしまう。そこまでリアリティがないわけではなく、これからAIやら技術が発展していけばありえるかもしれないというのが良い。
ただ、この映画に出てくるもうひとりの自分は人為的なものではなく、ウィルス的なものだと考えるのが一番納得がいく。終盤になるにつれて強まっていく「偽アリス」の得体の知れなさは、「自分とは何なのか?」という本能的な恐怖なんだよな。
映画としては、「カムガールで1位を目指そうとして過激なことをやりすぎて死んだ女の霊の仕業」とすれば、一応は風呂敷を畳める。ただ、こうすると本当にB級のがっかり落ちになってしまうので、この観客に想像させる落ちは個人的に好み。

映画の中ではライブチャットだけではなく、他のサイトでも起こる現象だと説明されている。何かしらの情報操作をしたいと考えている政府の介入という線もあるかもしれない。

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