まだ観ていない人へ(ネタバレなし感想)
見所「ひと味違うファイナル・ディスティネーション」
「誰かを殺せば命が助かる」という新ルールが追加された本作品。
これまでの4作品とは別のひねりが随所に挿入されていて、マンネリ化をうまく脱却している。
「ファイナル・ディスティネーション」シリーズの完結作という感じなので、シリーズファンには必見の作品である。
逆に初見の方は1から観た方がいいのかもしれない。
最後まで観ると、これまでのシリーズの壮絶なネタバレがあるので注意。
制作情報
製作年:2011年
製作国:アメリカ
監督 :スティーヴン・クォーレ
出演 : ニコラス・ダゴスト、エマ・ベル
あらすじ
会社の研修旅行に行く途中、社員たちを乗せたバスは工事中の橋へと差し掛かる。
橋は崩壊し始め、バスを降りた社員たちはパニックに陥る。
サムは、同僚たちを助けるため奮闘するものの、次々と死んでいく。
そんななか、恋人であるモリーだけは運良く橋から逃れさせることに成功した。
サムは死んでしまい、夢から覚める。
それは橋が崩壊する前の車内だった。
サムはバスから降り、社員たち8人が助かる。
しかし、死ぬはずだった彼らが生きていることを運命は許しはしないのだった。
評価
アイデア/設定
死に方については「グロさ」の方に焦点があてられていた感じで、おもしろい死に方は少なかった印象。
一番最初の「○○」がピークかと。
ストーリー
「誰かを殺したら助かる」というルールが追加されたため、いままでよりはストーリー展開が少し異なっている。
さらに予知夢で一人助かっている。
シリーズの終焉を現すような綺麗なオチが魅力。
キャラクター
同僚の一人である「ピーター」や、刑事も登場することでいままでよりはハリのあるキャラクターになっている気がする。
総合評価 61点
シリーズを追いかけていれば「こういうのもありかな」と満足するような作品。
興味がなければ「何だこれ?」という評価だろう。
ネタバレあり感想
考察「ラスト」
助かったと思ったサムとモリーは、1作目の爆破した飛行機180便に乗り込むというオチ。
つまり時系列的には1の前だったのだ。
1から5まで円環をなして、かなり綺麗なオチじゃないかと思う。
予知夢では真っ二つになるサムが、飛行機事故では恋人のモリーが真っ二つになっている。
これは恐らく手を離したサムがモリーを「殺した」という認識になっているからだと思われる。
ということはサムは単なる事故なのだろうか。どっちにしろ死の運命から逃れられないということか。
サムが口にする「パリ」で、このラストを想像できた人もいるかもしれない。
ただ、これまで(1→2→3→4)と時系列順に展開していたのが、5が過去だと考えさせないようにしていて上手いなと思った。