あらすじ
ラスベガスへと向かうバスに乗る乗客たちだったが、バスが途中で事故に合ってしまう。仕方なく歩きはじめる彼らだったが、たどり着いたのは無人の集落。
そこにいきなり殺人鬼が登場する。次々と殺されていく彼ら。現場には乗客のものと思われるビデオカメラが残されていた。
警察は映像の検証に着手。「映像は嘘をつかない」という言葉を胸に、犯人を突き止めようとする。
感想 良い点
一見するとありきたりなB級ホラー映画なのだけど、その映像を検証するというスタイルがおもしろい作品。
映画の中に「証拠」としてホラー映像を流すことで、フィクションが重層化して、その映像が本当のことのように思える。微妙な点や、気になる点は検証している刑事がきちんと突っ込んでくれるし、映像を細かく見たりするのもなかなか楽しい。
複数カメラがあり、複数の視点で見ることができるのもグッド。殺されいる瞬間の映像とともに、遠くで撮影している映像もあるので、ここがこうなっていたんだというおもしろさもある。
とくにネタバレになってしまうので細かくは言わないのだけど、ラストの映像はなかなか楽しめる。ネタバラシというやつだ。結構スッキリとした終わりになっているのではないだろうか。
どんでん返しありの作品。
感想 悪い点
ホラー部分としては若干物足りなさも感じる。
どちらかといえばサスペンスに近い映画なので、殺人鬼に襲われる恐怖としては微妙なのだろうか。王道のホラー映画を求めている人は向かないかもしれない。
また、オチの納得度も人によって評価が分かれると思う。犯人の動機も描かれているのだけど、「そこまでやるのか?」という感情が否めない。
ただ、どんでん返しをして観客を驚かせたいだけ、と思ってしまった。
加えて、登場人物にそこまで魅力がないのも気になる。それぞれのキャラクターを一面にしか描けておらず、登場人物たちのかけあいで関係性が深まっていくのでもない。
せめて○○と○○が敵対し合っているくらいあった方がおもしろかったような気がする。